私がエステティシャンになったきっかけ
たまにですが、お客様に聞かれます。
“なぜエステの世界に入ったの?”と。
もともと小学生の時に『将来は美容師に成る!』と決めていたほど、美容の仕事に興味はありました。
しかし、エステティックの世界に入る前の私の職歴は、全く美容の世界とは、かけ離れた職歴ばかりで。。。
人生の機転…エステの世界に入るきっかけは、人間不信からの脱却 & 本当の私に戻りたい‼という願望でした。
同じ職場の男性と数年間、結婚を視野に入れたお付き合いをしていたのですが、よくある話で二股の挙げ句に破局。
重なるときは重なるもので、時同じくして、一番心を許していた友人にも裏切られたというか、まぁ他にも色々と絡みがあって、極度の人間不信に陥りました。
毎晩のように眠れず、心は荒んでいくばかり。仕事も、自分にも自信もなく、人生に希望が見いだせなかった当時の私は自暴自棄になっていました。この頃30歳ぐらい。
女性が一番輝いている時、私は輝く力がなかった。
あの頃の私にはとても強いショックで、精神的にも弱く、立ち上がるまで2年もの月日が掛かりました。その間の私は全く笑えなかった。いつも笑いの中にいた私が笑えない。面白いことも浮かばないし言えない。人と関わることも避ける生活だし(笑)今じゃ考えられないですけどね。当時は苦しかった。
人生の中にはこういうときもあるものだと今なら振り返れます。
最悪だったのは、髪の毛が後退していっていたこと。
完全に体の機能がおかしくなっていて。これはマズイ!と思いました(笑)
鏡の中の自分をじっくりと見たら、悩みすぎたせいで、お肌はボロボロ、泣きすぎて上下の瞼にはしわが刻まれ、全体的に黒くくすんでいる。女性が一番輝いている30代の顔ではなかった。何より肌が全く美しくない。その時は50歳以上にも見えるほどに活力のない不幸顔でした(今の私と比べても当時のほうがもっと悲惨で不幸顔だったはず)。
『これじゃ幸せになんてなれない。元気だけが取り柄だったのに…。本来の私に戻りたい』
『きれいになりたい!』って思ったんです。
『人に裏切られても自分を守れる技術を身に着けよう!』
それがきっかけでした(笑)
「キレイになりたい!」っていう気持ちは、すごいパワーだったなと思います。
それほどに身も心も本当にボロッボロになってしまった32歳。
漸く立ち上がる事が出来ました。
この2年間という時間も含めた経験が、私にとって人生のターニングポイントになりました。
落ちる所まで落ちたら、這い上がるだけ。
それからのパワーはすごかった!
まるで神がかったように。
エステティックを基礎から学ぶ事に決め、スクールに通う事に決めました。
恩師である日野 昭子先生との出会いが、更に『エステティシャン』への道を、本気にさせました。
自分の経験は無駄ではなかった。誰かの役に立てるかもしれない。と。
この世界に入る前に体験したことは、意味のある大事なことを体験していたのだと。
『本当(本物)の美しさを引き出す。私にできる奉仕事』
それが、エステティシャンとしての仕事のベースとしてずっと根底にあります。
エステティックスクールを卒業し、現場経験を踏まえてシデスコ認定資格を取得し、さらに経験を重ねながら、幾つかの資格も取得しました。基本マイペースな私ですが、現場に出てからは、ゆっくり学ぶ暇はないと思い、技術習得のために集中して学びを得ました。
自分の武器を増やしながら…
そして40歳を機に独立開業。
おかげさまで今もサロンを続けていらることに感謝しかありません。
愛という名前だけに、意味のある人生だなぁと思います。
山あり谷ありです(笑)
あの当時、精神が弱く、誰も寄せ付けない孤独で鬼のようになった私に対して、周りにいた人が励まし、見守ってくれていました。
立ち上がった時には、サポートしてくれ、実技練習に付き合ってくれたり、応援してくれたり、力をくれました。
本当に、周囲の人に恵まれていたことに救われたのです。
Apprici love(愛をもって感謝します)
周囲の人たちのおかげで力をもらい、経験を踏み台にして這い上がってきました(笑)
結局どんなに辛くても悩んでも、立ち上がる気力(勇気)は己からしか湧いてこない。
自分の人生はどんなことがあっても自分が主役で、生きている限り物語が続いていく。
力が弱くなった時、誰かの支えが必要な時に、自ら力が湧いてくるためのきっかけに、力を与える事ができる人に成りたいと、私は思っています。
自分を認める事、愛する事が出来た時、力が溢れてくるのを知りました。
自分を愛することの大切な意味を、身をもって体験することができたことに感謝しています。
そしてそれには、周囲の人や環境が必要だということも。
Apprici(アプリシー)というサロン名には、自らの経験で学んだ人生において大切な意味を込めています。
記憶を辿ると、シデスコ資格試験の提出レポートの最後にも同じようなことを記述していました。…ということは、私の思いは全くブレずに続いているということですね。
抜粋して紹介すると。。。
『私がこのエステティックという業界に足を踏み入れたきっかけは、私自身が経験したことを生かしたいと思ったからである。外面の美しさだけでは、本当の意味の美しさではない。
内なるエネルギーが輝いてこそ、その人らしく生き生きとして輝いて生きていけるし、幸福感を感じられるのだ。スクールで医学分野を学んでいくうちに人間心理に興味がわいた。
私が落ち込んでいた時に、多くの人が私を受け止め救い出してくれたように、私も心に届くその人を救えるようなそんな献身的なケアを目指したいと思っている。
自然植物が人間心理に働きかける作用を生かしながら、自然体の自分に出会えるように導ける『ホリスティックなケア』ができるエステティシャンを目指したい。
何より自分に輝きをもって生きていけるように…。
2005年 シデスコ試験レポートより』
これが私のエステティシャンになった道のりであり、思いです。
私がエステティシャンになったきっかけは、必然だったと思える経験でした。
今、私はお客様お一人お一人に寄り添った施術や接客を心がけています。
それが必要な時があると知ったからです。
それが力になることを知ったからです。
今ではこの仕事も天職かもしれないと思う時があります。
それ以上に『使命』だと感じることもあります。
裏切りを何度も経験してしまって(笑)色んな事に対して、『本物』への思いがより強くなりました。
自分自身の仕事も妥協は一切できません。
私が私を裏切ることは絶対にできないことだから。
それでも私の『不器用(真面目)さ』を理解してくださる人々に今後も出会い、お付き合いができればこんなに嬉しいことはありません。
長文にお付き合いくださりありがとうございました。
Apprici love(アプリシーラヴ)-愛をもって感謝します-
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