ブログに届いた質問

コロナ自粛期間中、ブログにメッセージが届きました。

その頃は、時間も体力もあったのでじっくり対応したことを覚えています。

その内容を保存していたメモが偶然目に留まり、改めて読み返してみました。

数カ月も前の記録ですが(すっかり忘れていたメモ)

いつか、どなたかのお役に立てれば嬉しいな♡と思い、お相手の名は伏せて全文を公表します。


※お相手が看護師ということで、エステティックの専門性を大いに綴りましたので、相当に長いやり取りです(笑)


初めまして。▲▲に住んでいる看護師(男性 28歳)です。

個人的な事情で最近エステに関して興味を持ちまして、エステの歴史からエステとメディカルエステの違い、日本エステティック協会や、芝山 みよかさんについてなどいろいろ調べているときに、このブログに辿り着きました。エステに興味をもったきっかけは「メディカルエステ」という存在を知ったからです。その名の通り、ただのリラクゼーション目的のエステとは違い医療的な見地からアプローチすることが大きな特徴であるメディカルエステ。ただ、資格はいるのか、具体的な施術内容の違い、そもそもメディカルエステがあるならエステはいらないんじゃないかと、様々な疑問が浮かんできます。ネットでいろいろ調べていますが情報が多すぎて確かな情報がどうかわかりません。知り合いにもエステティシャンをしている人はおらず一つ一つを調べていき、確証を得ていくのは時間がかかると思い、実際にエステをしている人に話を聞きたくてメッセージを送らせていただきました。もしお時間がよろしければ返信いただけると幸いです。長文になり申し訳ありません。

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メッセージ有り難うございます。

私に分かる範囲でお答えさせて頂きます。

●●さんの抱える様々な疑問とはどのようなことでしょうか?

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返信ありがとうございます。

まずメディカルエステと普通のエステの違いを教えていただきたいです。

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『メディカルエステとエステティックの違い』についてですが、既にお調べされたとのことでしたね。私はメディカルエステティシャンとして専門施設の現場で働いた経験はありませんので、ご期待に応えられる返答ができないかもしれませんが、頑張ってお答えさせて頂きます。

美容医療を提供するのがメディカルエステ。メディカルエステとは医師免許を持った医師が監修もしくは常時対応した施設です。美容整形・美容皮膚科などがメジャーです。

アンチエイジングという言葉をご存知でしょうか?

一般的には老化現象で現れる筋肉や肌のたるみを、手術により若返りを得るために行われる処置です。整形手術は当然医師が行います。

アフターケアなどとしてボトックス注射やヒアルロン酸注射を提供したり維持ケアとして行っています。イボの切除や黒子除去、シミのレーザー治療など、美容の範囲を医療機器や医薬品成分を使って提供しています。

近年は、鍼灸師の提供する内容にも美容が大幅に取り入れられ中でも美容鍼は有名ですね。

医療機器や医薬品成分を使って、医師の指導・監修の元に利用者の肌や身体に対する悩みを緩和的にではなく、具体的に解決していくというのがメディカルエステです。

病院にいって『このシミを無くしたい』と伝えたら、医師の見立てや技術でレーザー治療を施したり、内服薬を処方されたりする施設が美容皮膚科や美容整形という施設です。

看護師資格を持ったスタッフや業界資格ですがエステティシャンも多く働いているようです。

一般的な病院とは違って、美容目的の利用者が多く施設によっては化粧品の提供などもあり、接客レベルが優れているエステティシャンが雇われる比率が高い施設もあるみたいです。(皮膚科にも化粧品は取り扱われています)

メディカルで働くエステティシャンは現場に必要な医療知識は学ぶ必要があるはずです。医師の監修があるだけの安心感ではメッキは剥がれ易いでしょうから、エステティシャンもある程度レベルの高い知識と経験、技術も必要かと思います。それは雇い主(医師)次第ですけど。

余談ですが、私の知っている病院(今は病床を使っていない部屋を使い)で外部からセラピストを雇いアロマテラピーの施術を行っています。これをメディカルエステと呼べるかは微妙ですが、町の小さな医院維持のためのサービスです。リラクゼーションも医療でやり始めたら境界線が分からなくなってしまいます。。。

そして私がいる「エステティック」は手技や美容機器、化粧品などを使って心身の健康と美容の維持向上に導くもので、スキンケア、プロポーションメイキング、リラクセーションがエステティックサービスの範囲です。

それぞれのお客様に対応し化粧品やマッサージ施術を介して五感を刺激し、心身への癒しや満足感を与えるのもエステティックの醍醐味といえるでしょうか。(接客を含む)心を込めた『手当て』では凝り固まった組織や細胞、乱れた波動など色々なものが解けて『生きる力』に活力を与えます。大切な人との触れ合いで力が漲るような…そんな見えないエネルギー調整にもなる場合が多いものです。

エステサロンで『このシミをなくしたい』と伝えられても私たちができるのは、気長に薄くする方法を提供したりアドバイスの範囲になるのです。

美容は多くの人に関心や興味を与える分野であるため、これまで専門的だったエステティックの世界に高度な解決法をもたらしたのが美容医療です。

『綺麗になりたい』を丁寧に時間をかけて磨くのがエステティックだとすれば、表面を劇的にリメイク(新しく作り変える)、もしくはリフォーム(修復)するのがメディカルエステといえるでしょうか。

長くなりましたが、求めた答えはございましたか?

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返信ありがとうございます!

まさかここまで細かく返信いただけると思っていなかったので、本当に感激です。

いろいろネットで調べても、サイトによって言い回しが違ったりするので現役のエステティシャンの方から直接教えていただけると、確信が違います。

日本エステの歴史の中で「芝山 みよか」さんという方がいらっしゃいますが、その方がフランスでエステを学んで日本でトータルエステティックサロンを開いたというのを見ました。また現代の日本のエステはフランスのエステを基礎にしていると、あるサイトにも載っていたのですが、エステ業界で、フランスは世界的にみて最先端なんですか?

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ご納得頂けたようで安心しました。でもハッキリと『違い』を認識されたいのでしたら、双方を体験比較してみるのが一番早い方法だと思いますよ(^^)

故 芝山みよか先生のことをお知りになったのですね。

我が国における現代美容エステティックの基礎を立ち上げられたお人です。技術や知識に医学界からも見識を得て現在の日本エステティック技術・理論の基礎を築かれました。

エステティックを提供する人をエステティシャンと呼び、産業の発展のために協会を立ち上げられた組織が『日本エステティック協会』で1972年の設立となります。

詳しく伝えれば、我が国のエステティックは三本柱で成り立ちます。

①メディカルエステ(医療美容)・②ソワンエステティック・③ソシオエステティック

②ソワンエステティックは健康な人を対象として美容や健康維持のための施術や指導を施す、ソワン=『お手入れ・お世話・念入り・注意深く』(という意味を持つフランス語)の概念を取り入れたエステティックが日本エステティックの礎となっています。

③ソシオエステ。これもフランス発祥のエステティックで日本に導入されたのは2000年代に入った最近のことです。(長くなるので調べてくださいm(__)m)

このように、日本のエステティックはフランスエステティックを習っていることが十分にご理解頂けるかと思います。

フランスは古い時代から美意識の高いお国柄で、芸術やファッションの発展の歴史は●●さんもご存知かと思います。どの国にも、古の時代から美を追及したその土地その土地の美容文化がありました。エステティックには『美意識・審美・美学』という意味があります。美を追求したドイツの哲学者にバウムガルデン(1714~62)という人がいます。この人がエステティックという言葉を用いて『美とは人に満足や快感を与える対象である』と定義し、以降エステティックは美を語る言葉として用いられるようになったのです。

紀元前から『美とは何ぞや?』と多くの哲学者が研究した分野です。2020年の時が経ってもこれが正しい美しさだ!というものは実際のところないような気がします。そもそも、受け取る人の心や身体の状況で異なるからです。それほどに美学とは普遍的なものであり、医学のように追求に終わりのない分野なのだろうと思います。

世界各地にエステティックは存在します。

フランスを始め、イタリア・アメリカ・韓国・ドイツetc

今は流通や情報も国境を越えて瞬時に手に入れることができる時代です。

医学の世界も同様でしょう。

各国の風土環境が違えば国民性・食生活・流行も異なります。

特に肌質や肉体の性質は人種により違います。日本人でさえ北日本と南日本で生活している人によって肌質や体質は違うのです。

それぞれの国で発展している、開発される製品も多様になり、どこの国が最先端だ!とは言えない時代になっていると私は思います。研究が高度になり世界に先駆けて機器やコスメテックが流通されれば日本の製品でさえ最先端になります。

日本に輸入される製品には厳し成分検査にパスしたものしか導入されませんので、日本人は損しているんじゃないか?とさえ思います。世界のすべての美容製品を知らないので(日本開発の化粧品ですら全てを把握していません)最先端の製品なのか?技術なのか?わからないというのが正直なところです。

バウムガルデンの『美とは人に満足や快感を与える対象である』という定義を借りれば、個人差があるというのが大正解でしょう(笑)

大先輩で私の尊敬するエステティシャン先生の一人である、森征秀美先生は現在フランスに技術講師として講義のために時折フランスへ出張されています。技術の逆輸入です(笑)

私にでさえ、韓国・中国での技術指導の話がきたこともあります。

知り合いの先生は、中国に技術のご指導に時々出張に行かれています。

日本の技術は世界的に評価が高いことだけは間違いないようですよ。

日本のエステティックの基礎はフランスベースではありますが、マッサージ技術はスウェーデンマッサージを取り入れていたり、日本人特有の『良いとこどり』で発展してきました(笑)。

なので、全てのエステティックサービスの領域においてフランスが最先端であるとは言えないと思います。

専門分野を一言で語ることはできずにまた、長くなりました。

個人的な意見も踏まえましたが、今回の質問の答えになったでしょうか?

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一概に「エステ」といっても、いろいろな歴史や種類、価値観・考え方、技術、方法があるんだなと実感しました。フランスは美容大国、という自分の勝手なイメージがあります。ファッションにしてもパリコレにしても。ただそれは勝手なイメージであって実際に行ったこともなければ調べたこともないのでわかりませんでした。

エステに興味を持ったきっかけは、正直なことを言うと「ニナファーム」というネットワークビジネスを最近始めたのがきっかけです。そこで「フランスは世界最先端の医療と美容大国だ」と言われたので、本当なのか知りたくて調べているところです。また「メディカルエステ」というワードもこのニナファームの説明で初めて聞きました。「フランスでエステをするには資格がいる」「医療レベルのエステをフランスは行っている」と言われ、調べたら日本にもメディカルエステがあるということを知ったので、そこで、資格がいるのか?フランスばかりすごいという説明を受けたけど本当にそうなのか?知りたくて調べているところです。日本の技術も素晴らしいということを知りました。

ちなみにエステの資格を取れば、「エステ」でも「メディカルエステ」でも働けるということで間違いないですか?あと、男性でもエステって受けられるんですか?

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フランスの美意識はとても繊細で、食文化・ファッション界においても言えると思います。

(ちなみに流行カラーを決める機関が確かフランスに本部があったと記憶しています)

フランス料理然り、シャネルやルイヴィトンのスタイルも見ても納得です。いかに自分(素材)の美しさ(おいしさ)を求めるか?を追求したフランスの美意識はファッションにしても、スキンケアにしてもゴテゴテと派手なものでは無くて上品さを育てるきっかけになったと思います。

その感覚は日本人にも精通したのもがるのかもしれませんね。だから受け入れやすかったのかも。(有名なヴィトンのマークは日本の家紋をヒントにしたといわれています)

また、フランスは日本に比べて乾燥しやすい土地から肌を健康に美しく保つための基本的なスキンケアが根付いて発展していったのではないかと考えられます。

そうしたフランスの美意識の発信が世界に評価されて、『美容大国』となっていったのではないでしょうか?(日本と同様に、水の質に恵まれたのも大いに関係があると思いますよ)

エステティックの資格があればメディカルサロンで働くことが可能です。お客様に看護師がおり、美容皮膚科にお勤めになったことがあると仰っていましたので、看護師資格があれば働くことはできると思いますよ。調べてみてください。

世間にはメンズエステというものがあり、男性もエステティックを受けられます。

現代男性にスキンケアが必要になってきましたから本格的なメンズスキンケアエステをご希望でしたら、メンズサロンをおススメ致します。初体験なら、なおさらメンズサロンがいいのでは?



『≫資格はいるのか』

メディカルエステという専門資格は現在存在していないと思います。看護師が美容医療の現場でエステスタッフとして対応していることも多いです。メディカルエステの分野で働く場合はエステティックの知識も含め(現場に必要な)医療知識も必要になると思いますので、エステティシャンの資格(国際ライセンス程度あれば良し)もしくは看護師国家資格のいづれかは必要だと思います。


『≫具体的な施術内容の違い』

「エステティック」は手技や美容機器、化粧品などを使って心身の健康と美容の維持向上に導くもので、スキンケア、プロポーションメイキング、リラクセーションがエステティックサービスの範囲です。

それぞれのお客様に対応し化粧品やマッサージ施術を介して五感を刺激し、心身への癒しや満足感を与えるのもエステティックの醍醐味といえるでしょうか。(接客を含む)心を込めた『手当て』では凝り固まった組織や細胞、乱れた波動など色々なものが解けて『生きる力』に活力を与えます。大切な人との触れ合いで力が漲るような…そんな見えないエネルギー調整にもなる場合が多いものです。

一方「メディカルエステ」は、疾病の治療や美容上の悩みを医療解決することが目的で医師の指導・監修の元に行われる施術です。アンチエイジングという言葉はご存知でしょうか?この言葉と共に「美容整形」「美容皮膚科」が発展して『美容医療』の分野を確立しました。主に機器を使用した治療目的で医師・医療従事者による高度な美容施術です。医師により手術や医薬品を提供しサポートとして化粧品も使用します。医療機器を扱う場合もあり医師のフォローがあるので利用者はもちろんエステスタッフにとっても安心感を得られること、薬品や手術で視覚的な美容の悩みも早期に解決できるメリットがあります


『≫そもそもメディカルエステがあるならエステはいらないんじゃないか』

不要ならこの世からエステティックはなくなるでしょうね。ですがエステティックや美容の発展があったからこそ、近年の『美容医療』が生まれたのです。治療目的のメディカルエステと、美容と健康維持を提供するエステティック。医療と美容は密接であり、それぞれの専門的な役割があると私は思っています。

『健康を維持したい!綺麗になりたい!』を年齢や状況に応じて、丁寧に時間をかけて磨くのがエステティックだとすれば、表面を劇的にリメイク(新しく作り変える)、もしくはリフォーム(修復)するのがメディカルエステでしょうか。


個人的な見解も含めたやり取りでした。

日本のエステティックも資格取得が条件になってきました。

でも、まだまだ。。。

また時代が進めば、美容の世界も、もっと進化しているでしょう。

目的や状況に応じて必要なモノは異なります。

貴女のお肌や肉体をサポートしてくれる専門家のチョイスを♡


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